2012年2月29日水曜日

Adobe Clean

ちょっと古い話ですが,あまり日本語のブログを見かけないので,備忘録的にAdobeのコーポレートフォントのお話を。



Adobeのホームページを見ていただければわかりますが,Adobeは現在Myriadをコーポレートフォントとして使っていません。
Creative Suite 3の起動画面などから発表に先行して使われていたようですが2009年5月のブログ記事にてAdobeのコーポレートフォントをMyriadからAdobe Cleanに変更したことが発表されました。


残念ながらこのAdobe Cleanを使用することは2012年3月現在できません。
ひょっとしたら永久に販売を行わない可能性があります。少なくとも次のコーポレートフォントを制定するまでは販売しないのではないだろうかと私は思っています。
なぜならば,上記ブログ記事にてコーポレートフォント変更の理由をAdobeは次のように語っているからです。
Our initial question was “Why not just keep using Myriad Pro and Minion Pro?” These faces were designed to be timeless, and they’re among our most popular families. But that second part points to the catch in this situation: Myriad, in particular, is used to represent many other companies, including businesses close to Adobe’s (such as Apple and Verizon). Adobe wanted a fresh look that could remain unique.
要約すると「MyriadやMinionは素晴らしい書体だが,それ故に皆が使い始めた。そのため,MyriadはAdobeを象徴する書体とは言い難いものになった。Adobeはいつだってユニークであることを求めている。」と語っています。
また,少し重いですが2010年10月に発表されたAdobe Corporate Brand Guidelinesの27ページ目でも次のように述べています。
The introduction of the proprietary typeface Adobe Clean in April 2009 was to help differentiate Adobe in the marketplace.It replaces the previous sans serif corporate font, Myriad Pro.It will not be available for license to the general public.
要約すると「Adobe Cleanを他者に使わせるつもりはない」と語っています。


なお,どんなタイプフェイスの書体なのか興味ある方は上記PDFファイルかAmit Agarwalさんのブログ記事をご覧くだされば見ることができます。


似た様な書体としてはGill Sansになるのでしょうか。
おそらくデザインベースはこの書体を意識してるとは思うのですが…。比べるとかなり異なります。ユニークを求めたというだけあるかもしれません。

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