2014年12月29日月曜日

今、真に民主党に求められていること

【注意】長文。

第47回衆議院議員選挙が終わった。52.66%という戦後最低の投票率の選挙であった。選挙の意義の薄さに寒さも重なった結果であろうが,若者の低投票率は高齢者向け政策の優遇に拍車をかけそうだ。どうせ意味がないとヘソを曲げて拗ねてみたところで自らが行動しなければ変わらないのは世の常だ。拗ねた結果は政策の不遇となって帰ってくる。

さて結果はと言うと,投票率が低いほうが有利と言うだけあって公明党は議席を伸ばした。反消費税,反自民党の票は共産党に流れ,共産党の議席は倍増した。
問題は民主党だろう。前回の選挙より11議席増えたとは言え,海江田代表は落選した。2012年に行われた前回選挙同様,民主党には厳しい結果となった。信頼を得られなかったという声が多いが,では信頼とは何かを答えられる人は何人いるだろうか?

一夜明けて民主党の幹部は「野党再編」を口にする。
「巨大政党に立ち向かうため」。聞こえは良いが,「なぜ信頼を得られなかったか」は理解してなさそうで2年後の参議院議員選挙も期待できそうにない。

批判するだけでは無責任であるので,今更ながらではあるが自らの意見を述べたい。


民主党のどこがダメなのか?
それは組織の体をなしてないことだろう。だから信頼してもらえない。

組織の体とは何か? 次の三点に集約されると思う。

ひとつは「勝手なことをするな」
二つ目が「考えてから喋れ」
最後が「最後までやりきれ」

何故これが大切か? 何故ならこれが個人と組織の境だからだ。
個人なら上記のことに制限がない。勝手なことをしていいし,好きに意見していいし,最後までやらなくてもいい。無責任で良いのだ。
しかし組織は違う。勝手なことはできないし,言葉には責任が伴うし,最後までやらなければ批判を浴びる。

では,民主党はどんな党か? 党は単なる自分の仮住まいに過ぎず,党内も党外も個々の議員にとっては同じ「他人」なのだ。だから内外の郁子なくそれぞれが勝手なことをやろうとするし,しっかりと細部まで詰めずに思いつくままにあーすればいい,こうすればいいと述べて後から勉強不足でしたなんて言うし,誰々が言ったことだから俺は知らないと言って最後までやらない。
これが民主党である。全くもって組織の体をなしていないのである。
わかりやすい例を示そう。

ミンシュー店がおせちの注文販売の受け付けを開始した。とても美味しそうなおせちの写真が載っている。値段は通常2万円のところクーポン利用で1万円だ。少し高いが年末年始だ。少しぐらい贅沢をしようと思った。そしてあなたはミンシュー店におせちを頼んだ。

ところが年末になっても届かない。テレビをつけるとミンシュー店の記者会見が開かれているではないか。いったい何事かと聞いていると,なんとおせちの注文を受けるも,作ったことがないという。その責任をとって店長のポッポ店長が店長をやめるという。後任はカンカン店長らしい。なんだそれは? 詐欺ではないか! もう正月だぞ? おせちはどうするんだ。とにかく返金を求めよう。

プルルルル…,プルルルル…

ミンシュー店: はい,ミンシュー店です。

あなた: あ,すみません。この前おせちを頼んだのですがニュースを見て返金を求めたいと思いまして…。

ミンシュー店: あー,あれはポッポ店長が勝手に言ってたことだから。私が注文受けたわけじゃないのよね。

あなた: はぁ…(何言ってんだこいつ? 頭大丈夫か?)。そうですか。それは大変ですね。それで返金を…。

ミンシュー店: あ,それなんですけどね。私どもとしてもね,もう一度チャンスをいただきたいと思いましてね。今度は伊勢海老,伊勢海老鍋。おせちは作ったことがなかったんですが,伊勢海老はルートあるからね。うん,ルートあるから。もう5千円いただけますか? あと5千円あったらいけます。

あなた: (あん? さらに金よこせだと? マジでふざけてんのか,こいつ?) あのねぇ。

ミンシュー店: もうね,お金がないのよ。でもね,5千円あったらいけるのよ。お客さんもお金返ってこないより別のものが届く方が良いでしょ? ね,ね,だからね,伊勢海老! 伊勢海老だから!

あなた: ふざけてんなよ! いいから今すぐおせち出すか返金しろ!

ミンシュー店: 狸宣伝部長がね,悪いんですよ。勝手に豪華おせちを販売するとかいってね。みんなは無理だって言ったのにね。だからね,狸宣伝部長と部下をね,クビにしたから。これで大丈夫よ。

あなた: そんなことは知らん。おまえの店が1万円で豪華おせち料理を販売するっていったんだ。お金は既に払った。いいか,今すぐおせち出すか返金しろ! ガチャン!!


後日
Q.B.Bの6Pチーズが1P入った,すかすかの重箱が届いた。

あなた: (は? なにこれ? まさかおせちのつもり? え,なにこれ。逆に受けるんですけど?)

テレビ: ニュースのお時間です。先程民主党店のカンカン店長が辞任し,三元豚店長が後任になるというニュースが入りました。

あなた: いやいや,倒産しろよ,そこは。ふざけてんのか?

三元豚店長: 今度の私こそは完璧で幸福な店長です。信頼回復に全力?


また後日
テレビ: 先程三元豚店長が辞任し,号泣店長に変わると(ry

あなた: いや,倒産しろて。

またまた後日
テレビ: 号泣店長が辞任しました。後任はフランケンさんが立候補しようとしてます。

フランケン: 以心伝心店と合併して名前変えちゃおうかなー? なんかー,受け悪いしー? みたいなー

あなた: だから倒産(ry

ざっくり乱暴にまとめるとこういうことである。
こんな組織が信頼されるだろうか?

民主党は一から「組織」の仕組みを作り直した方が良い。個人で決めたなんて話は一切せず,党の意見以外発信せず,党で決めたことは曲げない。そういう仕組みを作るべきなのだ。
あわせて綱領も次のところは直すべきだ。
私たちの → 民主党の
我が党は,「生活者」(ry → いきなり対象を限定すると不信感を煽る。「国民」に集約すべき。

政党の運営方法,意思決定プロセスに未熟な面があったことを正式に認め,お詫びし,今後の政策・意思決定プロセスを明確に且つ大々的に発表すべきだ。
民主党は個人の寄り合い所帯ではなく,組織として生まれ変わりましたと。
そうでなければ時の運により再度政権を担えたとしても短期政権で終わり,国民政党となることはできないだろう。

健全な民主主義国であるために民主党には本当に頑張ってもらいたい。

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